創作日記『半径0メートルの幸福論』 第三回 反省回

前書き どうも。第三回ですね。添削作業を進めるたび、自身への負の感情の高まりを覚えますが、頑張っていきます。さて、この創作日記ですが、自作、『半径0メートルの幸福論』の添削作業が終わるまでは続けたいなと。しばらくは、反省回が続きそうです(少なくとも、次作の話になるまでは……)

 

センテンス12

 

そのとき、扉がノックされる。

 

「歩(あゆむ)、起きてる? 朝ごはん出来たわよ」

 

母さんだ。

 

「起きてるよ。着替えてから行く!」

 

意図 この場面単体での意味は弱い。強いて言えば、朝食を食べに行くシーンとの接続。中継場面

 

疑問点 そもそも、このシーンが必要か。書きたいものは、後の着替えのシーン。学校名を示唆。けれど、学校名を示唆するならば、他に方法もある。しかし、この場合、シーンの意図が不明瞭なため(例えば、着替えに手間取るといった場合、そういうことになれていないという情報を提示できる。が、本作品では、それが活かされていない)次作の課題とする。

 

修正箇所 なし

 

修正案の纏め なし

 

 

センテンス13 そう言うと、僕は、クローゼットの扉をグッと開ける。

 

意図 制服がどこにあるか。力が入っていること。

 

疑問点 力が入っていることを強調する意味はあるか。

 

修正案 クローゼットの扉を開ける。

 

 

センテンス14 そこには、小鐘高校の制服が。

 

意図 何故、クローゼットの扉を開けたか。

 

疑問点 特になし

 

修正案 特になし

 

 

センテンス15 慣れない手つきでそれを取り出し。袖を通していく。

 

意図 制服を着る 慣れていないこと

 

疑問点 慣れていないことを提示する意味はあるのか。

 

修正案 モタモタと取り出し、袖を通していく。

 

センテンス16 そうして、ネクタイを結ぼうとする。

 

意図 ネクタイを結ぼうとしている。

 

疑問点 そうしては必要か。そもそも、このシーンは必要か。

 

修正案 ネクタイを結ぼうとする。

 

 

センテンス17 今日まで、何度か練習してきた。にもかかわらず、僕の手は思うように動いてくれない。

 

意図 慣れていないこと 二回目

 

疑問点 にもかかわらず、は必要か。

 

修正案 今日まで、何度も練習した。けれど、手は思うように動いてくれない。

 

 

センテンス18 仕方がない。ベッドのわきのスマートフォンをとり、ネクタイの結び方を検索する。そして、それを机の上に立て掛け、見よう見まねで、ネクタイを結んでいく。

 

意図 慣れていないこと 三回目

 

疑問点 しつこすぎる。

 

修正案 スマートフォンを手に取る。ネクタイの結び方を検索し、机の上に立て掛ける。見よう見まねで、ネクタイを結んでいく。

 

ここまでの修正箇所

 

そう言うと、ぼくは、クローゼットの扉をグッと開ける。そこには、小鐘(こがね)高校の制服が。慣れない手つきでそれを取り出し、袖を通していくそうして、ネクタイを結ぼうとする。今日まで、何度か、練習してきた。にもかかわらず、僕の手は思うように動いてくれない。仕方がない。ベッドのわきのスマートフォンをとり、ネクタイの結び方を検索する。そして、それを机の上に立て掛け、見よう見まねで、ネクタイを結んでいく。

 

修正案の纏め 

 

クローゼットの扉を開ける。そこには、小鐘高校の制服が。モタモタと取り出し、袖を通していく。ネクタイを結ぼうとする。今日まで、何度も練習した。けれど、手は思うように動いてくれない。スマートフォンを手に取る。ネクタイの結び方を検索し、机の上に立て掛ける。見よう見まねで、ネクタイを結んでいく。

 

 

センテンス19 タイの先端を通す。わずかな満足感に浸る。これで綺麗に結べたはずだ。鏡を見る。首には奇妙な形状の紐が絡まっていた。スマホの画面を確認する。どう見ても、同じものには見えない。

 

(このっ! どうして、こんなに結びにくいものがあるんだ……

 

ため息をつきつつ、タイを解いていく。

 

意図 同上

 

疑問点 くどい。意味があるのか

 

修正案 削除

 

 

センテンス20 やっとの思いで、着替えを終える。何となく、落ち着かない。ふと、かたわらの姿見を見る。そこには知らない自分がいた。似合っていない。服に着られるとはこういうことを言うのだろう。

 

意図 着替えに苦労したということ。緊張しているということ

 

疑問点 「そこには~言うのだろう」似たような情報が多い。

 

修正案 やっと、着替えを終える。何となく、落ち着かない。ふと、傍らの姿見を見る。そこには知らない自分がいた。服に着られるとはこういうことを言うのだろう。

 

センテンス21 「歩。早くしないと遅刻するわよー」

 

階下から、母さんの声がしてくる。時計を見ると、六時三十分だった。急がないと、本当に遅刻してしまう。

 

「今、行くよ!」

 

そう言って、僕は部屋の扉を開ける。ある春の日。今日、僕は小鐘高校に入学する。

 

意図 階下での、朝食シーンへの繋ぎ

 

疑問点 本当に必要か。

 

修正案 「歩。早くしないと遅刻するわよー」

 

階下から、母さんの声がする。

 

「今、行くよ!」

 

部屋の扉をグッと開ける。ある春の日。今日、僕は小鐘高校に入学する。

 

ここまでの修正箇所

 

タイの先端を通す。わずかな満足感に浸る。これで綺麗に結べたはずだ。鏡を見る。首には奇妙な形状の紐が絡まっていた。スマホの画面を確認する。どう見ても、同じものには見えない。

(このっ! どうして、こんなに結びにくいものがあるんだ……)

ため息をつきつつ、タイを解いていく。

やっとの思いで、着替えを終える。何となく、落ち着かない。ふと、かたわらの姿見を見る。そこには知らない自分がいた。似合っていない。服に着られるとはこういうことを言うのだろう。

「歩―。早くしないと遅刻するわよー」

階下から、母さんの声がしてくる。時計を見ると、六時三十分だった。急がないと、本当に遅刻してしまう。

「今、行くよ!」

そう言って、僕は部屋の扉を開ける。ある春の日。今日、僕は小鐘高校に入学する。

 

修正案の纏め

 

やっと、着替えを終える。何となく、落ち着かない。ふと、傍らの姿見を見る。そこには知らない自分がいた。服に着られるとはこういうことを言うのだろう。

「歩―。早くしないと遅刻するわよー」

 

階下から、母さんの声がする。

 

「今、行くよ!」

 

部屋の扉をグッと開ける。ある春の日。今日、僕は小鐘高校に入学する。

 

後書き

今回も、重複している情報が多い。